斎藤兵庫知事、辞職否定=維新の要求応ぜず
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを巡り、日本維新の会は9日午後、斎藤氏に辞職と出直し選挙の実施を求める申し入れを行った。兵庫維新の片山大介代表らが服部洋平副知事に、「県政運営に支障が生じ始めている。知事の賢明な判断を強く望む」とした申し入れ書を提出。これに対し斎藤氏は9日夕、県庁で記者団に改めて続投する考えを示し、辞職を否定した。
斎藤氏は「自分がどういう道を進むかは自分で決めるのが大事だ」と述べた。県政が停滞しているとの指摘には「重大な支障が生じている状況ではないと思う」との認識を示した。
一方、県議会(定数86)で不信任決議案が可決された場合、議会の解散に踏み切るかを問われると、「仮定の質問には答えられない」と述べるにとどめ、解散の可能性を否定しなかった。
維新は県議会の第2会派。2021年の前回知事選で斎藤氏を推薦した。しかし、県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の証言に関して、「県民の納得する説明になっていない」などと判断し、辞職を要求する方針に転じた。
維新の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は9日、府庁で記者団に「職を辞して県民に問うべきだ」と述べ、斎藤氏が辞職しない場合、維新として不信任案を提出する考えを示した。出直し知事選になった際の対応については「基本的には(斎藤氏を)支持できるとはならない」と語った。
前回知事選で維新と共に斎藤氏を推薦した県議会最大会派の自民党も12日に辞職を求める申し入れを行う予定。その他の会派も辞職を要求することでまとまった。第4会派で立憲民主党などの県議で構成する「ひょうご県民連合」は、19日開会の9月定例議会に不信任案を提出する方針だ。
[時事通信社]
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