落合、中距離の星に=18歳の日本記録保持者―陸上
陸上男子800メートル日本記録保持者の18歳、落合晃(滋賀学園高)がリマで行われたU20(20歳未満)世界選手権で3位に食い込んだ。日本男子の苦戦が続く中距離での飛躍が期待される新星は、世界のトップランナーへの挑戦を思い描く。「次は勝負して勝ち切れるレースができるように努力したい」と誓った。
6月末の日本選手権で初優勝。だが、本気で狙ったパリ五輪の参加標準記録には届かなかった。その悔しさをばねに、約1カ月後の全国高校総体で1分44秒80の日本新記録を樹立。従来の記録を1秒近くも更新する快走で、日本人で初めて1分45秒を切った。
優勝を目指したU20世界選手権決勝では、レース中の位置取りの難しさを痛感。2周目に入ったところで一気にペースが上がり、内側に閉じ込められる形に。それでも最後の直線で追い上げてメダル圏内に入り、「絶対にいける確信はなかったけど、ギリギリ3位に滑り込めたのはよかった」と振り返った。
箱根駅伝に憧れていたが、今後は中距離で世界に挑む覚悟を決めた。次の目標は来年の世界選手権東京大会。パリ五輪よりも速い1分44秒50となった参加標準記録を見据え、「タイムは上がったけど、目指すことは変わらない。そこを切って、しっかり出場できるようにしたい」と意気込む。
男子800メートルでは、過去に世界選手権に出場した日本選手がわずか2人。五輪では2016年リオデジャネイロ大会の川元奨(スズキ)を最後に日本代表がいない。世界の壁は高くても、「800メートルで、出場だけでなく入賞、メダルを獲得できる選手になりたい」と落合。若き第一人者の自覚を示した。
[時事通信社]
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