プーチン氏、5日に演説=侵攻2年半、アジア友好アピール―ロ極東
ロシアのプーチン大統領は5日、極東ウラジオストクで開幕した第9回東方経済フォーラムの全体会合で演説する。開始から2年半が経過したウクライナ侵攻について、現状認識を表明。西側諸国による制裁が続く中、マレーシアや中国などアジアの友好国との関係強化をアピールする見通しだ。
「戦争犯罪」に絡んで国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状が出ているプーチン氏は3日、ICC加盟国ながら拘束の恐れがないソ連時代に衛星国だったモンゴルで、フレルスフ大統領と会談。1939年にソ連軍が日本軍と衝突した「ノモンハン事件」の戦勝85年記念式典に出席し、45年の対日参戦も正当化して、北方領土問題の解決を求める日本をけん制した。
その後、フォーラム会場の極東連邦大学に移動し、全体会合で同席予定のマレーシアのアンワル首相、中国の韓正国家副主席と4日に会談。ロシアの孤立回避をアピールしたい考えだ。
特にアンワル氏は、2014年にロシアが軍事介入したウクライナ東部ドネツク州でマレーシア機が撃墜され、乗客乗員298人が死亡した事件にもかかわらず、侵攻で中立姿勢を維持。ロシアが議長国を務める新興国グループ「BRICS」加盟も目指している。
韓氏は今年5月にプーチン氏が訪中した際、黒竜江省ハルビンの博覧会視察に同行した。中国は戦時下のロシアを経済面で支える。プーチン氏は7月に習近平国家主席と会談した際、中ロ関係を「史上最良」と評価。今月2日には、シベリアの学校での公開授業で「私の家族の子供は中国語を話す」と述べた。孫を指すとみられる。
[時事通信社]
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