初出場石山に貴重な経験=若手発掘プロジェクト出身―陸上〔パラリンピック〕
パリ・パラリンピックで日本選手団の旗手を務めた石山大輝(順大大学院)が、2日の男子走り幅跳び(視覚障害T12)に出場した。自己ベストには遠く及ばない6メートル75で5位に終わったが、「経験値をもらえたランキングで言えば、トップクラスに入る」と前向きに話した。
朗らかな性格で人を楽しませることを好む24歳。今大会では、全ての跳躍前に手拍子を観客に求めた。「4年に1回のお祭り。お客さんがせっかくチケット代を払って来ているので、楽しかったなと思ってもらえたら」と笑った。
高校生の時に「先天性網膜色素変性症」と診断された。中心のわずかな範囲以外の視界はぼやけて見えている。中学時代から続けてきた陸上に打ち込む中、大学生の時にパラ陸上に出合った。「全盲の方しか走れないんじゃないかという固定観念があった」。新たな道を知り、2022年に本格的に転向した。
石山は、日本パラスポーツ協会などが主体となって運営する若手発掘事業の出身者でもある。大会出場の支援も受け「(パラ陸上界に)引っ張ってもらったことはすごくよかった」と振り返る。
4年後の次回大会に向けて新たな目標を立てている。「世界記録保持者として競技場に臨めることが一番格好いい。自分がトップだと示せるようにしたい」と今後の成長を見据えた。(時事)
[時事通信社]
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