「小沢王国」で30年ぶり議席=広瀬氏、当選後は騒動続き―海外研修問題や不倫疑惑
国から秘書給与をだまし取った詐欺罪で在宅起訴された広瀬めぐみ前参院議員=岩手選挙区=は、2022年の参院選に自民党から出馬、立憲民主党の小沢一郎衆院議員の「牙城」を崩し、30年ぶりの議席を獲得した。ただ、当選後はフランス研修中のSNS投稿写真を巡る批判や自身の不倫疑惑など騒動が続いた。
広瀬氏は盛岡市出身の弁護士。上智大外国語学部を卒業後に弁護士の男性と結婚し、「夫の仕事を見て面白そうだ」と弁護士を志した。専業主婦として育児に励む傍ら、1999年に司法試験に合格した。
22年の参院選では、同級生だった地元県議の誘いもあり、岩手選挙区で自民党から出馬し初当選した。同選挙区は小沢氏の影響力が強く「小沢王国」とも呼ばれる地盤。自民党の議席獲得は1992年以来、30年ぶりとなった。
ある県議は「岩手の役に立つ人を擁立した。選挙区で初の女性議員を誕生させたい思いで一生懸命汗をかいた」と語る。
歴史的な当選の一方で、広瀬氏には複数の騒動が相次いだ。
23年7月、自民党女性局が主催したフランス・パリでの研修で、松川るい参院議員がエッフェル塔前でポーズを取り撮影した記念写真をSNSに投稿。ともに参加した広瀬氏もフルコース料理の写真を投稿し、「観光旅行だ」などとする批判が殺到した。
今年2月には週刊新潮に、カナダ人男性との不倫疑惑を報じられた。広瀬氏は「事実」と認めた上で謝罪し、党岩手県連の勧告を受け、県連副会長を辞任した。
広瀬氏は文書で謝罪したが、地元支援者の男性は「今さら説明されても、再度応援する気持ちにはならない」と憤った。
[時事通信社]
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