公的資金返済、13年延期で調整=金融庁が審査へ―じもとHD傘下きらやか銀
じもとホールディングス(HD)が、傘下のきらやか銀行(山形市)に注入された公的資金200億円について、9月末の返済期限を13年延期する方向で金融庁と最終調整していることが30日、分かった。関係者が明らかにした。じもとHDが同日の取締役会で決議。金融庁の有識者会議で近く返済などに向けた計画を審査する見通しだ。
きらやか銀は2009年、金融機能強化法に基づいて200億円の公的資金の注入を受けた。収益改善を目指したが、融資先の粉飾決算発覚などで経営が悪化し、じもとHDは24年3月期決算で2期連続の大幅な赤字を計上。公的資金返済が困難になり、返済期限の延期を求めて金融庁と協議を続けていた。
じもとHDは6月の定時株主総会で配当見送りを決めた。これにより、公的資金注入に伴って国が保有している優先株に63.5%の議決権が発生し、国の実質管理下に入る異例の事態となっている。きらやか銀の川越浩司頭取は経営悪化の責任を取って辞任し、新体制が9月下旬に発足する予定だ。収益力を高め、業績回復を急ぐ。
[時事通信社]
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