日本勢、経験積み大舞台へ=若手発掘、育成が形に―パラリンピック
日本のパラ選手が花の都で躍動する時が来た。
2021年東京大会は、新型コロナウイルス感染拡大の真っただ中での開催。海外渡航が難しく、国際大会での経験をほぼ積めず本番に臨んだ選手が多かった。パリ大会に至るまではこうした状況が徐々に解消され、選手は実力を伸ばし、入念に準備を進められた。特に団体球技は競技力の向上が顕著で、ゴールボール男子とブラインドサッカーは予選を突破。初めて開催国枠以外でパラ出場権を獲得し、強豪国とも渡り合えるようになった。
過去大会と比べて今回は10~20代の若い選手の割合が高く、全体の5割超。日本パラスポーツ協会などが主導する17年開始の若手発掘事業が軌道に乗り、そのプロジェクト出身の選手が8人名を連ねた。陸上男子のメダル候補で、開会式では日本選手団旗手を務める石山大輝(順大大学院)もその一人。次の世代のパラリンピアンを育てる地盤が以前より整ってきた。
初めてパラリンピックに出場する選手は全体の3割近く。日本選手団の田口亜希団長は「東京大会を見て『私にも何かできるかも、パラリンピックを目指せるかも』と思った障害のある選手たちがさらに増えてきた」と実感を語る。東京大会は原則無観客の静寂の中で金13、銀15、銅23のメダルを獲得。今度はパリの熱狂的な声援に包まれながら、力を発揮する機会となる。 (時事)
[時事通信社]
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