ガザ停戦へ、カタールで実務協議=イスラエルと仲介国
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦に向け、イスラエルと交渉仲介国の米国、カタール、エジプトの代表団が28日、カタールの首都ドーハで協議した。ロイター通信が報じた。実務者レベルの会合といい、イスラエルとハマスの溝を埋める具体的な妥結条件を導けるかが焦点だ。
エジプトの首都カイロでは25日、停戦合意に向けイスラエル高官が米国などの当局者と協議したが、妥結に至らなかった。カービー米大統領補佐官(広報担当)は26日、「進展が続いている」と指摘し、協議が「今後数日間」行われると述べていた。カービー氏によると、ハマスも協議に関与する見通しだ。
イスラエルとハマスは、ガザ南部の対エジプト境界地帯「フィラデルフィ回廊」へのイスラエル軍部隊の駐留を巡り対立。交渉を妨げる最大の争点となっている。実務者協議ではこの問題を棚上げし、イスラエルで収監中のパレスチナ囚人とハマスがイスラエル奇襲で捕らえた人質の交換条件など、合意の余地がある項目に注力するとも報じられている。
イスラエルからの報道によれば、協議には同国の対外情報機関モサドのほか、国内治安機関シャバク(シンベト)、軍の担当者が参加。AFP通信は27日、米国家安全保障会議(NSC)のマクガーク中東・北アフリカ担当調整官もドーハ入りしたと報じた。
イスラエル軍は27日、ガザ南部での作戦で人質の男性1人を救出したと発表。ガザの保健当局は28日、イスラエル軍の攻撃により、過去24時間で58人が死亡し、昨年10月以降の累計死者数が4万500人以上になったと明らかにした。
[時事通信社]
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