円急伸、143円台後半=パウエル議長発言受け―東京市場
26日午前の東京外国為替市場は、1ドル=143円台後半に急伸し、3週間ぶりの円高水準となった。前週末にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が9月の利下げを強く示唆。これを受け、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが進んだ。午前11時現在は143円73~74銭と前週末比2円09銭の円高・ドル安。
パウエル議長は23日、米西部ワイオミング州で開かれた経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、金融緩和へ政策を転換する「時が来た」と明言した。9月に利下げを開始する可能性が高まったことで米長期金利が急低下。週明けの東京市場でも円買い・ドル売りの流れが継続した。
日銀の植田和男総裁が同日の衆参両院の閉会中審査で、利上げ路線を継続する方針を示したことも円高につながった。市場からは「円相場は突き抜けた感じがある。基調は円高・ドル安方向に明確にシフトした」(運用会社)との声が聞かれた。
東京株式市場は、円高進行が嫌われて自動車など輸出関連業種中心に売りが優勢になり、日経平均株価は一時前週末比500円超下落した。午前の終値は419円59銭安の3万7944円68銭と反落。
[時事通信社]
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