「緩和期入る」と歓迎=FRB議長講演、利下げ幅に関心―米市場
【ジャクソンホール時事】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日の講演で、9月の金融政策会合での利下げ決定を明示した。米株式市場ではFRBの姿勢を歓迎し、優良株で構成するダウ工業株30種平均が最高値に迫る水準で取引を終了。外国為替市場では日米金利差の縮小観測が広がり、円買い・ドル売りが進んだ。米国は高金利政策の修正により「大幅な金融緩和期に入る」(米金融大手ウェルズ・ファーゴ)との声が上がった。
市場の関心は、利下げの幅やペースに移っている。利下げ幅については、通常の0.25%とする見方がなお優勢だが、2倍の0.5%予想も増えている。
ウェルズは、金融政策を正常化するには、合計2%程度の利下げが必要と試算。パウエル議長は、雇用の一段の減速を容認しない姿勢を示しており、労働市場の軟化が続けば、「9月に0.5%の大幅利下げに踏み切る可能性が高い」と指摘する。
一方、バンク・オブ・アメリカは、パウエル議長は景気への強気の見方を崩していないと説明。「段階的に利下げを進めることを示唆している」とし、労働市場が急激に悪化しない限り、0.25%ずつ利下げしていくとみている。
[時事通信社]
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