全漁連会長「先見えず心配」=処理水放出1年、経産相と面会
全国漁業協同組合連合会の坂本雅信会長は23日、東京電力福島第1原発の処理水放出から1年となるのを前に、経済産業省を訪ねた。坂本氏は斎藤健経産相に対し「漁業者に寄り添って安心して漁業ができるよう、さまざまな支援をしていただいた」と謝意を表明。中国などが続ける日本産水産物の禁輸について「先がまだ見えていない。大変心配している」と話した。
斎藤氏は「輸入規制の即時撤廃に向け、さまざまなレベルで働き掛けを行っている」と強調。「(処理水放出が)長期にわたろうとも、完了するまで政府として責任を持って取り組む」と語った。
東電が22日に福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)の取り出し作業を中止したことに関し、斎藤氏は「大変重く受け止めている」と言及。東電に対し「要因を確認し、緊張感を持ち必要な対応を早急に講じるよう指示した」と明かした。
坂本氏は23日、経産省訪問とは別に「漁業者、国民の理解を得られない処理水の海洋放出に反対であることは変わらない」とする声明を発表した。
[時事通信社]
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