値千金の移籍後1号=川越、2軍で腐らず―プロ野球・中日
苦しい試合展開で鮮やかな一発を放ち、勝利に導いた。中日の川越が1―1の六回に決勝ソロ。昨夏に西武からトレードで移籍後、初めての本塁打に「ようやくチームに貢献できた」と満面の笑みを浮かべた。
先発の柱、小笠原が一回に負傷。二回から祖父江、岩崎ら救援陣が無失点でつないでいた。プロ3年目までは投手だった川越に期する思いはあったに違いない。六回1死。初球の直球を持ち味のフルスイングで捉えると、打球はあっという間に右翼席へ届いた。
昨季、新天地では18試合の出場に終わった。今季は開幕から2軍暮らし。期待される長打を打つためにバットのグリップに小指を掛ける握りがはまらず、苦しんだ。日々模索する中で、つい最近、指を掛けずに握ってみると好感触を得た。
13日に今季初昇格。カリステが14日に負傷し、巡ってきた初スタメンの機会を生かした。プロ9年目の31歳は「(2軍で)もどかしかったが、我慢強く腐らずやったおかげ」。照れくさそうに笑った。
[時事通信社]
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