2024-08-14 14:18スポーツ

さえた得意のチェンジアップ=田近、春王者封じる好投―高校野球・智弁学園

健大高崎に完投勝利し、喜ぶ智弁学園の田近=14日、甲子園
健大高崎に完投勝利し、喜ぶ智弁学園の田近=14日、甲子園

 最後の打者を空振り三振に仕留めた球もチェンジアップ。智弁学園の先発田近が「打たれたことがない」と絶対的な自信を持つ変化球を武器に、健大高崎の春夏連覇の夢を砕いた。
 一回に先制を許したが、二回に自らのバットで同点に。マウンドでは「春の王者だが、威圧感は感じなかった。流れを持っていかれそうという感じもなかった」と気持ちで負けなかった。終盤まで再三ピンチを背負ったが、4番箱山を無安打に封じるなどして勝ち越し点は許さない。体の切れが悪く直球に勢いを欠く中、頼りのチェンジアップをことごとく低めに決め、アウトを重ねた。
 この得意の変化球は、中学時代に監督から勧められたのがきっかけでマスターした。今では右打者には外に逃がし、左打者には縦に落とすといったように、自在に操れるまで磨き上げている。「バッターからしたら一番厄介な球」と捕手の山崎も手応えをにじませる。
 強力打線相手の1失点完投で、次戦に弾みをつけた。「自分たちの目標は日本一になること。まだ二つ目の相手に勝っただけ」。田近は淡々と先を見据えた。 
[時事通信社]

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