話題の中心はセーヌ川=開会式、水質問題―パリ五輪
パリ五輪ではセーヌ川がこれまでにない注目を集めた。7月26日の開会式。各国・地域の選手団は雨の中、川を船で約6キロ下る船上パレードを行った。夏季大会では史上初の競技場外での開会式。その舞台としてセーヌ川が五輪の歴史に刻まれた。
開会式と並ぶもう一つの話題が水質問題だった。トライアスロンのスイムとオープンウオーター(OWS)の実施に向け、市などは浄化施設の建設をはじめとする対策を講じてきた。しかし、パリの街は古く、雨が降れば排水溝から汚水があふれ、川に流れ込んで水質が悪化する。開幕が近づいてもこの問題を解決できなかった。
そんな中で7月17日にパリのイダルゴ市長が、大会組織委員会のエスタンゲ会長らと遊泳。同会長は「これで競技ができる」と問題なしを強調した。
ところが開幕後の7月28、29日にトライアスロンのスイムの公式練習が中止に。降雨による水質悪化で、実施を許可する基準を満たさなかった。同30日に予定していた男子の競技も同様の理由で延期になった。
開催が危ぶまれ、セーヌ川を会場としたことに批判の声も上がった。それでも水質検査をクリアし、7月31日には男女とも実施にこぎ着けた。競技を終えた後には体調不良者も出たというが、水質との因果関係は不明だった。その後は、トライアスロン混合リレー、男女のOWSが公式練習こそ中止されたが、レースは予定通りに実施された。
大会の華やかな幕開けの舞台となったセーヌ川は、競技実施においては主催者側の見通しの甘さもあり、水質問題に振り回された。良くも悪くも大会中には世界中から視線を集めた。 (時事)
[時事通信社]
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