熱戦彩った観光名所=選手も「一生の思い出」―パリ五輪
熱戦を彩った華やかな会場も、パリ五輪の魅力の一つだった。ほとんどが既存の施設で行われた今大会。その中には、普段はスポーツ会場として利用されていない観光名所や歴史的な建造物も含まれていた。
1900年のパリ万国博覧会のために建てられたグラン・パレは、フェンシングやテコンドーの舞台となった。選手の気持ちを高めるための演出も凝っていた。フェンシングの夜の部では、これから戦いに挑む選手が大階段を下りて入場。男子エペ団体銀メダルの見延和靖(ネクサス)は「鳥肌が立つようだった。ここで試合ができるのか、というワクワク感はあった」と胸を躍らせた。
ベルサイユ宮殿の敷地内では馬術と近代五種が行われた。会場は宮殿本館から離れており、宮殿が遠くに小さく見える距離。それでも広大な敷地を人馬が駆ける光景は、圧巻だった。
誰もが撮影したくなる「映えスポット」になったのは、ビーチバレーの会場だろう。エッフェル塔のふもとに設けられた仮設コートには連日多くの観客が詰め掛けた。石井美樹(湘南RIGASSOク)は「最高のロケーションで試合をし、たくさんの声援の中、この舞台でプレーできたことは一生の思い出」と振り返った。選手にとっても、観客にとっても、忘れられない瞬間となったに違いない。 (時事)
[時事通信社]
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