技磨き続けた第一人者=独創的センスもメダルに届かず―ブレイキン・半井選手〔五輪〕
ブレイキン(ブレイクダンス)男子のSHIGEKIXこと半井重幸選手(22)=第一生命保険。休むことなく技を磨き続けた競技の第一人者は表彰台まであと一歩届かなかった。
大阪府出身。姉の彩弥さん(26)は、AYANEの名前で活躍する、ブレイキン全日本選手権の初代女王だ。半井選手はダンス教室に通う姉について行き、7歳でブレイキンに出合った。
「私がレッスンを受けている間、背中を向けて絵を描いているような子だった」。当時の半井選手について、そう振り返った彩弥さん。当初はダンスに関心がなさそうに見えたが、「弟は『こうやるんだよ』と教えられると、すぐにできた。そこからブレイキンに興味を持ち始めた」と話す。
彩弥さんによると、半井選手は、自分が納得できるまで黙々と練習を続けるタイプという。周りが止めなければならないほど打ち込み、体調を心配することもしばしばだったが、今では食事管理も徹底している。
身体能力、踊り方、自分らしさの三つを軸に、創造性や音楽性など複数の観点から採点されるブレイキン。「いかに独創性を持ったダンスができるかが醍醐味(だいごみ)」と語る彩弥さんは、半井選手のダンスについて、「絵を通じて自分を表現してきた。独創的センスが影響している」と話す。
家族で出掛ける車内では、米歌手の故マイケル・ジャクソンさんの歌や民謡など、さまざまなジャンルの音楽が流れていたことを明かし、「弟は音への反応もいい」とほほ笑んでいた。
[時事通信社]
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