ガザ学校空爆、約100人死亡=「軍事拠点」とイスラエル、ハマスは否定
【イスタンブール時事】イスラエル軍は10日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市にある学校を空爆し、ロイター通信はガザ当局の情報として、避難していた子供を含む約100人が死亡したと伝えた。イスラエル軍が最近、イスラム組織ハマスの拠点になっているとして、ガザの民間施設への空爆を強める中で最大規模の被害となった。
軍は声明で、標的となった学校がハマスの軍事拠点で、戦闘員らが対イスラエル攻撃を企てていたと主張。一方のハマスは「民間人を狙う犯罪を正当化するためのでっち上げだ」と否定した。学校はモスク(イスラム礼拝所)に隣接し、戦闘を逃れて身を寄せていた避難民が礼拝に集まっていた時間帯の攻撃だったため、多くの犠牲者が出たとみられる。
パレスチナ通信によれば、イスラエル軍はミサイル3発を撃ち込んだ。約150人が負傷し病院に搬送されたが、重傷者が多く、死者は増える恐れがある。イスラエル軍報道官はX(旧ツイッター)で、ハマスや武装組織「イスラム聖戦」の戦闘員約20人が活動していたとして、空爆を正当化した。
ガザの停戦交渉を仲介するエジプトは「ガザの民間人への攻撃は、イスラエル側に痛ましい戦争を終わらせる政治的意図がないことの表れだ」と強く非難。同じく仲介役のカタールも「無実の市民に対する恐ろしい犯罪だ」と批判した。アルバネーゼ国連特別報告者(パレスチナ担当)は10日、「イスラエルは病院や学校、難民キャンプでパレスチナ人を虐殺している」と糾弾した。
[時事通信社]
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