攻めの一手実らず=日本、アンカー勝負で屈す―陸上男子400メートルリレー〔五輪〕
日本の攻めの一手は実らなかった。男子400メートルリレー決勝。予選で2走だった柳田を外し、スタートの得意な坂井からエースのサニブラウンにつなぐ「ぶっつけ本番」の布陣で先手は奪ったものの5位。2大会ぶりのメダルには届かず、サニブラウンは「死ぬほど悔しい」と唇をかんだ。
予選を通過した8日夜、スタッフから走順変更が告げられた。近年は2走に柳田を固定していたため、坂井からサニブラウン、桐生へのバトンパスは決勝当日のウオーミングアップで初めて合わせた。
まずまずの位置で出たサニブラウンが区間最速の8秒88の走りでトップに押し上げ、スムーズなバトンパスから桐生も絶妙なコーナリングで位置を守った。だが、各チームのエース級がそろうアンカー勝負で、上山が次々に抜かれた。
東京五輪と違ってバトンはつながったが、3大会連続でリレーを走っている桐生は「何とも言えない順位」と顔をしかめる。正確なバトンパスを武器に日本の「お家芸」となった種目で、世界選手権を含めても2019年の銅メダル以降、表彰台から遠ざかっている。
金メダルのカナダとは0秒28差、銅の英国とも0秒17差がついた。サニブラウンは「バトン技術でうまい方と言っているだけじゃ駄目。個人の走力ももっとアップして、他の国を寄せ付けないぐらい前でフィニッシュするのが目標」。来年の世界選手権東京大会での雪辱を誓った。 (時事)
[時事通信社]
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