イラン、報復計画を再考か=対イスラエル攻撃で米紙
【イスタンブール時事】パレスチナのイスラム組織ハマスの最高指導者だったハニヤ氏がイランで暗殺された事件で、米紙ワシントン・ポスト(電子版)は6日、米政府当局者の話として、イランがイスラエルに対する大規模報復攻撃の計画を再検討している可能性があると伝えた。米政府はイスラエルの防衛に協力する態度を鮮明にし、軍事と外交の両面でイランへの圧力を強めている。
同紙によると、イランと国交がない米国は、スイス政府などを介して、報復による緊張激化のリスクが極めて高いとするメッセージを伝達。就任したばかりのイランの改革派ペゼシュキアン大統領の政権運営に深刻な影響が及ぶと指摘したという。米政府高官は同紙に「米国がパートナーの防衛に揺るぎないことは、イランも明確に理解している」と語った。
ブリンケン米国務長官は6日、「誰もこの紛争を激化させるべきではない」と訴え、イランとイスラエル双方に直接懸念を伝えたと強調。「さらなる攻撃は紛争と不安定を永続させる」と述べた。
ロイター通信によれば、ロシアのプーチン大統領も、イランを5日に訪れたショイグ安全保障会議書記(前国防相)を通じ、最高指導者ハメネイ師にイスラエル攻撃で民間人に犠牲が出ることのないよう自制を要請。衝突拡大の阻止に向けて各国の外交努力が続いている。
[時事通信社]
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