首相国外脱出のバングラデシュ、軍と学生リーダー会見へ
【ダッカAFP=時事】バングラデシュでシェイク・ハシナ・ワゼド首相(76)が辞任し、国外脱出した事態を受け、暫定政権を発足させる方針を表明した陸軍トップが6日、抗議行動を率いてきた学生リーダーらと会見する見通しとなった。≪写真は、バングラデシュの首都ダッカで、国外脱出したシェイク・ハシナ・ワゼド首相の父親で、「独立の父」と呼ばれるムジブル・ラーマンの像に登る反政府デモの参加者≫
約1か月にわたって全国的な反政府デモが続いてきたバングラデシュでは前日、2009年から政権を握っていたハシナ氏に軍が反旗を翻した。情報筋によると、ハシナ氏はヘリコプターで脱出したとされ、隣国インドのメディアは、ニューデリー付近の基地に到着したと報じている。
ワケル・ウズ・ザマン参謀総長は国民向けのテレビ演説で、ハシナ氏は辞任したとするとともに、暫定政権を樹立させると発表した。
発表を受け、首都ダッカには歓喜した数百万人の群衆が繰り出した。ある男性(21)は50年以上前にバングラデシュがパキスタンから独立を果たしたことに例え、「独裁から解放された。1971年のベンガル人の蜂起を2024年の今、私たちは再び目にした」と語った。
警察、政府関係者、病院の報告に基づくAFPの集計によると、7月初めに始まった全国的な抗議行動による死者は少なくとも366人に上っている。
学生を主体とするデモの指導者らは参謀総長との会見を前に、ノーベル平和賞受賞者でマイクロファイナンス(小口金融)の先駆者であるムハマド・ユヌス氏(84)に政府を率いてほしいとの考えを示している。
またモハンマド・シャハブッディン大統領大統領は5日夜、2018年に汚職罪で収監されたカレダ・ジア元首相(78)ら、反ハシナ派の受刑者の釈放を命じた。【翻訳編集AFPBBNews】
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