NY株急落、一時1200ドル超安=米景気減速懸念―世界同時株安に
【ニューヨーク時事】週明け5日のニューヨーク株式市場は、米国の景気減速懸念が一段と強まり、投資家心理が急速に悪化したことを背景に売りが膨らみ、急落して始まった。優良株で構成するダウ工業株30種平均の下げ幅は一時、前週末終値比で1200ドルを超えた。午前10時30分現在は1093.77ドル安の3万8643.49ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は693.84ポイント安の1万6082.32。
同日の東京株式市場では、米雇用情勢の軟化をきっかけとした2日の米株安が波及し、日経平均株価の下げ幅は史上最大となった。アジア市場、欧州市場も軟調に推移するなど、世界同時株安の様相を呈した。
米国では連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が9月利下げの可能性を示唆したことや、雇用統計など低調な経済指標が相次いだのを受け、景気悪化リスクが急浮上。5日の株式市場では、リスク回避の思惑から金融株やハイテク株など幅広い銘柄が大きく値を下げた。
ダウの上げ幅は7月の1カ月間で1700ドルを超えたが、8月のわずか数日間で吹き飛ぶほどの勢いで売り込まれている。市場はこれまで、FRBが年内2回の利下げを行うとの観測が支配的だったが、景気懸念から一段の金融緩和を織り込み始めている。
[時事通信社]
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