2024-08-04 15:44スポーツ

なでしこ、あと一歩=悔やまれる攻め急ぎ―サッカー女子〔五輪〕

女子準々決勝の米国戦、後半に向けて円陣を組む選手たち。中央は主将の熊谷=3日、パリ
女子準々決勝の米国戦、後半に向けて円陣を組む選手たち。中央は主将の熊谷=3日、パリ

 なでしこが米国を困らせていたのは明らかだった。守備ブロックを敷き、長谷川、長野の配球力と前線の速さを生かした中盤からのカウンター。長谷川は「相手は(ボールを)持たされて嫌そうな感じもあったし、自分らは持たれても大丈夫という感覚」。ボール支配率は米国が71%だったが、主導権を握られていたわけではなかった。
 延長を含めた120分間で3人しか交代しなかったように、米国は1次リーグからメンバーをほぼ固定して戦った。なでしこは前半は失点しないことを重視し、相手の運動量が落ちた後半に勝負を懸けるプラン。もくろみ通りだった。
 しかし、攻め急いでしまった。クロスを入れてもゴール前に人数がそろっていないことが多く、遠い位置から浜野がロングシュートを狙ったのも、もったいなかった。「一つ一つの選択のところで、もう少し丁寧にできた」と長谷川。先手をなかなか取れず、流れを変えられる谷川はコンディション不良でベンチ外。PK戦に持ち込む前に個の力でゴールをこじ開けられた。
 前回の東京五輪、昨年のワールドカップと同じ8強止まりだが、戦いぶりは確かな積み上げが感じられる。熊谷は「かなわないな、と思う相手ではない。どの相手と戦ってもそう思えるところまで来ている」と実感を込めた。だからこそ、手応えを結果に結び付けたかった。 (時事)
[時事通信社]

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