イスラエルへの反発激化=親イラン勢力、相次ぐ幹部殺害で
【イスタンブール時事】イスラエルによるとみられる攻撃で指導者や幹部が殺害されたことを受け、イスラム組織ハマスやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなど親イラン勢力の間でイスラエルへの反発が強まっている。イスラエルは「攻撃には重い代償を払わせる」(ネタニヤフ首相)とけん制しており、今後応酬が続けば、中東情勢が一層悪化する恐れが出ている。
ハマスの最高指導者ハニヤ氏は7月31日、イランの首都テヘランを訪問中に殺害された。同氏の葬儀は1日にテヘランで行われ、ひつぎが同日夕、埋葬のため、生前拠点としていたカタールの首都ドーハに到着した。
AFP通信によると、ハマスは1日の声明で、2日を「憤怒の日」と定め、パレスチナ住民に対し、イスラエルに憤りを表すよう要請。また、「(イスラエルの)占領計画と対決すること」なども求めた。
一方、ヒズボラについても、指導者ナスララ師の側近が7月30日、ベイルートで殺害された。ナスララ師は1日、「敵やその背後にいる者はわれわれの明確な反応を待つべきだ」と報復を宣言。ヒズボラは1日、イスラエルに向けロケット弾数十発を発射した。
さらに、ハマスと連帯するイエメンの武装組織フーシ派も1日、ハニヤ氏殺害を受けて「この犯罪への反撃を実行する」と表明した。
これに対し、ネタニヤフ氏は「防御と攻撃の両面であらゆる事態を想定し高度の準備を整えている」と強調している。イスラエルを支援する米国のバイデン大統領は1日、ネタニヤフ氏と電話会談し「イランやハマス、ヒズボラ、フーシ派による脅威からイスラエルを守る」と伝えた。
[時事通信社]
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