日産・ホンダ陣営に三菱自参画=EV協力、車載ソフトで共同研究
日産自動車とホンダは1日、電気自動車(EV)分野を中心に進めている事業協力の協議に三菱自動車が新たに参画すると発表した。国内では、トヨタ自動車を中心とするグループとの2陣営に分かれることになる。3社は車載ソフトウエアの開発や電動化技術などでの協業を検討。連携して取り組むことでコスト競争力を高め、EV開発・量産で先行する海外勢に対抗する。
日産とホンダは、搭載されたソフトを更新すると性能が向上する次世代車「SDV」の基礎的技術に関し、共同研究契約を締結。1年後をめどに基礎研究を終え、2030年までの商用化を目指す。
車載電池やモーターなどを一体化した駆動装置「イーアクスル」のモーターを共通化することでも合意した。世界で販売する両社のガソリン車やEVを相互に補完することも検討する。
東京都内で記者会見した日産の内田誠社長は「三菱自を含め、さらなるシナジー(相乗効果)を獲得すべく検討を深めていく」と表明。ホンダの三部敏宏社長は3社による共同出資会社の設立について「可能性の一つ」と語った。
日産とホンダは3月に包括的な覚書を結び、協業の具体化を協議してきた。その際の会見では両社長による握手はなかったが、三部氏は「しっかりと握手できるまで進展した」と評価した。
日産は三菱自に約34%を出資している。内田氏は「さまざまなパートナーと協業しながら成長につなげる」としながらも、対等出資している仏ルノーとの提携関係については変わらないと強調した。
[時事通信社]
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