2024-07-31 17:52スポーツ

松山、日本トップの自覚=若手への期待も―男子ゴルフ〔五輪〕

全米オープン選手権、言葉を交わす松山英樹(左)と中島啓太=2022年6月、米マサチューセッツ州ブルックライン(EPA時事)
全米オープン選手権、言葉を交わす松山英樹(左)と中島啓太=2022年6月、米マサチューセッツ州ブルックライン(EPA時事)

 男子ゴルフの松山英樹選手(32)は、長きにわたり日本選手の先頭に立ってきた。米ツアーを主戦場として11年目。2021年のマスターズ・トーナメントで日本男子初のメジャー制覇を成し遂げるなど、確固たる立場を築いた。パリ五輪では、もちろん金メダルを狙う。
 ゴルフの出場資格は、世界ランキングを基にした五輪ランキングで決定。日本選手で飛び抜けてランクの高い松山選手は早い段階から出場権獲得が濃厚だったが、出場を明言したのは6月中旬。最終的なランク決定前の最後の大会だった全米オープン後に、胸中を明かした。
 「若手が頑張って世界50位以内に入っていれば、別に僕が出なくてもいいかなと思っていた。そういう感じではなかったので、出なきゃいけない」。期待しているだけに、自らと同じ舞台になかなか上ってこられない後輩たちを叱咤(しった)。同時に、日本のトップ選手としての自覚も表れた。出場権確定時の世界ランクは松山選手が12位。昨季の日本ツアー賞金王の中島啓太選手(24)が83位、久常涼選手(21)が93位で続いた。まだまだ差がある状況だ。
 2番手の座を獲得した中島選手は「早く松山さんのいる米ツアーでプレーしたい」と言い続け、今季は欧州ツアーを回ってチャンスをつかもうとしている。共に日の丸を背負って出場する五輪は大きな価値があるだろう。
 松山選手は自らあれこれと教えるタイプではないが、積極的に聞かれれば応じる。惜しくも五輪を逃した久常選手は今季から米ツアーに参戦し、多くを吸収する。「ストイックな姿勢に自分の背筋が伸びる。あそこまで求めないとこのツアーでは勝てないんだろうなと思う」。大先輩の背中を追う。
 多くの選手から目標とされる松山選手は、成績も注目される。前回の東京五輪は銅メダルを争うプレーオフで敗れて4位。「出るからにはどの試合も一番を目指している」。全力で2度目の五輪に臨む。 (時事)
[時事通信社]

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