2024-07-31 21:25スポーツ

世界1位に挑んだ61歳=シャリャン・ニ、会場沸かせる―卓球〔五輪〕

女子シングルス2回戦で中国の孫穎莎(右)と対戦するルクセンブルクのシャリャン・ニ=31日、パリ
女子シングルス2回戦で中国の孫穎莎(右)と対戦するルクセンブルクのシャリャン・ニ=31日、パリ

 敗者が、盛大なスタンディングオベーションでたたえられた。この日の一番の主役はシャリャン・ニ(ルクセンブルク)だったかもしれない。世界ランキング1位の孫穎莎(中国)に挑んだ彼女は61歳。降り注ぐ拍手を浴び、「全ての瞬間を楽しんだ。本当に幸せ」と余韻に浸った。
 握りは現在では希少となったペンホルダー。多彩な球種を武器に相手を翻弄(ほんろう)する。ストレート負けを喫したものの、第3ゲームはジュースに持ち込み、「技術はいつまでも衰えない」。試合中も笑みを絶やさず、観衆をとりこにした。
 かつては中国代表としてプレーしたが、20代後半で欧州に拠点を移し、ルクセンブルク国籍を取得した。「何歳でも、どんな人でもプレーできる環境がある」と国のサポートに感謝する。
 幅広い年代に親しまれる競技とはいえ、還暦を過ぎても第一線で戦えるのは異例のことだ。「卓球はとても深いスポーツ。いつまでも成長できる」。そう信じて、次回のロサンゼルス五輪への出場も見据えている。(時事)
[時事通信社]

女子シングルス2回戦を終え、中国の孫穎莎(右)と健闘をたたえ合うルクセンブルクのシャリャン・ニ=31日、パリ
女子シングルス2回戦を終え、中国の孫穎莎(右)と健闘をたたえ合うルクセンブルクのシャリャン・ニ=31日、パリ

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