マドゥロ氏への外圧高まる=ペルー「野党候補当選」認定―米州機構、緊急会合へ・ベネズエラ大統領選
【リマ時事】28日投開票の南米ベネズエラ大統領選を巡り、ペルー政府は30日、ベネズエラ選管が当選を発表したマドゥロ大統領ではなく、野党連合の元外交官ゴンサレス候補を勝利した次期大統領と見なすと表明した。米州機構(OAS)はマドゥロ氏に、敗北受け入れか選挙のやり直しを要求。同氏への国際的圧力が高まっている。
野党陣営は29日、独自に入手した情報を根拠に、ゴンサレス氏の得票がマドゥロ氏の2倍以上に達していたと説明し、ゴンサレス氏が当選したと改めて訴えた。ベネズエラでは30日も抗議活動が続き、AFP通信によると、投票日翌日以降の混乱に巻き込まれて11人が死亡、177人が拘束された。
ペルーのメディアによれば、ゴンサレスオラエチェア外相は「ベネズエラ国民の意思にそむく発表は受け入れられない」と述べ、勝者はゴンサレス氏だとの認識を強調。「多くの国や政府、国際機関は、この立場を共有している」と語った。政府としてゴンサレス氏の当選を認めたのは、ペルーが初めてとみられる。
OASも「選挙結果を完全にゆがめることを目的とした行為」があったと認定。マドゥロ氏陣営に対し、「選挙の敗北を受け入れて民主主義に戻る道を開くか、さもなければ欧州連合(EU)やOASの監視団を入れた新たな選挙が必要だ」と迫った。OASは31日、ベネズエラに関する緊急会合を開く。
米欧や近隣各国はマドゥロ氏への批判を強めているが、ロシアや中国などは同氏の当選に祝意を表明している。
[時事通信社]
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