円、149円台に急騰=東京市場は乱高下―日銀追加利上げで
日銀の追加利上げ決定を受け、31日の外国為替市場で円相場は急騰し、一時1ドル=149円台を付けた。3月中旬以来約4カ月ぶりの円高水準。東京金融市場は乱高下し、債券市場で長期金利が水準を切り上げ、株式市場では日経平均株価が午後の取引で上昇に転じ、前日比575円87銭高の3万9101円82銭で終了した。
外国為替市場は、日銀の金融政策決定会合の結果を受けて一時1ドル=151円60銭台へ1円ほど上昇した後、153円台後半まで2円以上も急落。その後、植田和男日銀総裁の記者会見などを受け、約4カ月ぶりの高値となる150円台へ急騰した。
30日の海外市場で、日銀が追加利上げを検討しているとの報道を受け、日米の金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが進行。31日の東京市場もこの流れを引き継いだ。市場では、植田総裁の会見に関し「次の利上げが遠くないと受け止めた市場参加者もいた」(国内証券)との見方があった。
債券市場では、追加利上げ決定を受け、長期金利の指標となる新発10年物国債(第375回債)の流通利回りが結果公表前から0.035%低い1.020%に低下(債券価格は上昇)したが、その後は一時、前日比0.065%高い1.060%に上昇した。
一方、株式市場の日経平均株価は午前中、利上げ観測を受けた円高が嫌われ、一時500円以上も下落。しかし、決定会合の結果が事前報道に沿った内容だったことで、午後は悪材料の出尽くし感が出て幅広く買い戻され、日経平均は一時上昇幅が600円を超えた。
[時事通信社]
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