安全協定、8月9日調印=国内初、核燃料の中間貯蔵開始へ―青森知事「妥当と判断」
原発から出た使用済み核燃料を一時保管する中間貯蔵施設(青森県むつ市)に関し、同県の宮下宗一郎知事は29日の臨時記者会見で、むつ市、事業者のリサイクル燃料貯蔵(RFS)と安全協定を締結することが妥当と表明した。8月9日に調印式を行う。同協定は中間貯蔵施設の事業開始前に結ぶ必要がある。
中間貯蔵施設は国内初で、東京電力ホールディングス(HD)と日本原子力発電の原発から出た使用済み燃料を再処理するまでの間、原発敷地外で最長50年間保管する。安全協定が締結されると、RFSが使用済み燃料を受け入れるための地元手続きはすべて完了する。
RFSは協定締結後、東電柏崎刈羽原発(新潟県)から最初の使用済み燃料が入った金属製容器(キャスク)を搬入。キャスクを建屋に入れた状態で最終的な検査を行い、原子力規制委員会の確認を経て事業を始める。RFSは9月までの事業開始を目指している。
宮下氏は中間貯蔵施設での使用済み燃料の搬入受け入れを表明し、「核燃料サイクルの輪の一つが完成することは非常に大きい」と述べた。
安全協定は施設周辺の住民の安全確保と環境保全を図ることが目的。県、市の権利とRFSの義務などを定めている。
[時事通信社]
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