政権交代へ高まる期待=大統領選の投票開始―ベネズエラ
【カラカス時事】南米ベネズエラの大統領選は28日、投票が始まった。同日午後6時(日本時間29日午前7時)に締め切られ、即日開票される。経済と政治の混乱が収まらない中、政権継続の是非が最大の焦点。3選を目指すニコラス・マドゥロ大統領(61)の支持は伸びず、野党連合の元外交官エドムンド・ゴンサレス氏(74)が優勢。首都カラカスでは、チャベス前大統領から25年続く左派政権を見限り、政権交代に期待する声が聞かれた。
テレビドラマの制作に携わるエルナンド・ファリアさん(69)は27日、「民主主義を取り戻さなければならない」と訴えた。以前勤めた民放は放送内容が政権に批判的と受け止められ、チャベス政権時の2007年に放送免許が更新されず、閉鎖に追い込まれた。今は別のテレビ局で仕事を続けている。「裁判所も選管も政権に依存している。これは独裁だ」と強調した。
3人の子どもを養うデルシ・アンドラデさんは3年前に夫を亡くし、「生活が厳しい」と嘆く。週に3日路上で新鮮な海産物を販売するが、薬などを購入するお金にしかならない。それでも「生き延びるためだ」と説明。「変化のために投票する」と語った。
街中では、マドゥロ氏への投票を訴える看板が至る場所に掲げられている。テレビが報じるニュースは同氏の動向ばかり。野党関係者の摘発は選挙期間中も後を絶たず、昨年10月に与野党が合意した公正な選挙の実施が危ぶまれる。
シルビア・マチャドさん(65)は、野党の選挙立会人を申請したが、認められなかったことに憤慨。政権による妨害と感じていると話し、「ベネズエラが自由になるために、この候補者に投票しよう」と、ゴンサレス氏の顔が掲載された紙を指さした。
27日夜には、投票を待ちきれない人々が列をなす姿がSNS上で拡散された。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
東北から九州、大雨暴風警戒=前線や低気圧で―気象庁
-
20日の日本選手=米大リーグ
-
トランプ氏警護、大統領並みに=米下院、法案を可決
-
レバノン首都空爆、ヒズボラ幹部殺害=イスラエル、攻撃継続の構え
-
NY円、143円台後半
写真特集
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕
-
【スポーツクライミング】安楽宙斗〔パリ五輪〕
-
【カヌー】羽根田卓也〔パリ五輪〕