福島産ドローン、世界に売り込め=ベンチャー企業2社が出展―英航空ショー
【ファンボロー(英)時事】英南部ハンプシャー州で開催中の世界最大級の航空機見本市、ファンボロー国際航空ショーでは、福島県のベンチャー企業2社が自社で開発したドローンを出展している。世界に販路を広げることで、県内工場での将来の量産につなげたい考えだ。
2016年設立のイームズロボティクス(南相馬市)は、海外でのイベントに出展するのは初めて。回転翼タイプのドローンは主に物流での利用を想定しており、今回のショーでは最大5キロの荷物を運べる試作機を展示した。用意したパンフレットが開幕初日に全てなくなったといい、曽谷英司社長は「想定以上の反響だ」と驚きを隠さない。
14年創業のスペースエンターテインメントラボラトリー(同市)は、昨年のパリ国際航空ショーに続く海外出展だ。同社製の固定翼タイプのドローンは離着水もでき、滑走路がない場所でも飛ばせる機動力が特長。「防衛関連が中心だが、研究や検査などの用途でも需要が見込める」(同社の橋本武憲氏)という。
東日本大震災後、日本政府は復興政策の一環として福島県沿岸部の産業基盤の再生に取り組んでおり、「ロボット・ドローン」は六つの重点分野の一つ。県の担当者は「ドローンは次世代の成長産業だ。海外を含めて受注が増えれば、県内での機体生産によるサプライチェーン(供給網)の構築が期待できる」と語った。
[時事通信社]
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