2024-07-26 10:16社会

匿名・流動型犯罪グループを特集=24年版警察白書

 警察庁は26日、2024年版警察白書を公表した。「匿名・流動型犯罪グループに対する警察の取組」と題する特集を組み、トクリュウと呼ばれるグループの多岐にわたる資金獲得犯罪や警察の対策などを紹介した。
 白書によると、トクリュウはSNS上で「高額バイト」などとうたってメンバーを集め、事件ごとに離合集散を繰り返す特徴がある。匿名性が強い通信手段でやりとりし、収益が集まる中核部の実態把握が難しい。
 白書は、トクリュウが特殊詐欺や組織的な金属盗、悪質ホストクラブへの関与など多様な手段で活動資金を獲得している可能性があると指摘した。
 警察庁によると今年4~6月、トクリュウによるとみられる資金獲得犯罪で検挙された人数は、詐欺452人▽窃盗163人▽薬物事犯138人▽強盗54人―など。銀行口座の売買といった犯罪収益移転防止法違反は518人に上った。こうした状況から、白書ではトクリュウが「詐欺を主な資金源とする状況がうかがわれる」と分析。警察として「総力を挙げて、実態解明および取り締まりを強力に推進していく」とした。 
[時事通信社]

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