「4強」から抜け出すか=山口、今度は気負いなし―バドミントン・パリ五輪「たおやかに、強く」(下)
バドミントンの女子シングルスでは、山口茜(再春館製薬所)ら「4強」が世界をリードする構図が続いてきた。韓国の22歳、安洗塋を筆頭に、東京五輪金メダルの陳雨菲(中国)、同銀の戴資穎(台湾)も健在。パリ五輪では誰が頂点に立ってもおかしくない。
山口は「過去2大会は泣いているので、笑顔で終われたら」と本番を見据える。五輪初出場は2016年リオデジャネイロ大会。当時19歳だった。「勢いで出ることができて思い切りやれた」と言うだけに、準々決勝敗退という結果にも一定の納得感はある。ただ、続く東京大会は違った。
18年には世界ランキング1位の座を獲得した。地元開催の五輪ということもあり、メダルへの期待は大きかった。重圧に苦しみ、「楽しむのが難しかった」。またも8強に終わり、メダルには手が届かなかった。
悔しさを胸に歩んだ3年間だった。東京五輪後の世界選手権で初優勝を遂げると、22年には連覇を達成。近年はけがが増えてきたが、体のケアの方法を改めるなどして自らと向き合う。選手として脂が乗った27歳で挑む「三度目の正直」。気負いのない様子で、「自分が納得して終われるように積極的にプレーしたい」と意気込んでいる。
[時事通信社]
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