米正副大統領、イスラエル首相と会談=ハリス氏、ガザ停戦迫る
【ワシントン時事】バイデン米大統領は25日、ホワイトハウスでイスラエルのネタニヤフ首相と会談した。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザの停戦交渉について協議。バイデン氏は停戦に合意するよう働き掛けた。
両首脳の対面会談は、ハマスによる急襲が起きた昨年10月にバイデン氏がイスラエルを訪れ、ネタニヤフ氏と会って以来。ネタニヤフ氏がホワイトハウスを訪問したのはバイデン政権下では初めて。
また、バイデン氏の大統領選撤退に伴い、民主党の候補指名が確実視されるハリス副大統領もネタニヤフ氏と会談。バイデン氏の撤退表明後、ハリス氏と外国首脳との会談は初めてで、ハリス、ネタニヤフ両氏は共に11月の大統領選後を見据え、関係構築を図ったもようだ。
ハリス氏は会談後、記者団に対し、ガザでの民間人の犠牲者拡大や食料不足などの人道状況悪化への「深刻な懸念」をネタニヤフ氏に伝えたと明らかにした。さらに停戦交渉を「妥結すべきだ」と迫ったと説明。「戦争を終わらせる時だ」と強調し、パレスチナ国家樹立を通じた「2国家共存」を目指す考えも示した。
バイデン、ネタニヤフ両氏は約1時間半会談した後、ハマスに捕らえられている人質の家族と面会。家族の一人は記者団に対し、「両首脳から時間を無駄にせず、交渉を妥結するという確約を得た」と明かした。
一連の会談の焦点は、戦闘継続の構えを崩さないネタニヤフ氏を説得し、停戦合意に向けた交渉の前進を図ることだった。米側の発表によると、バイデン氏は「可能な限り早期に交渉を成立させる必要性」を会談で強調しており、ネタニヤフ氏に合意への歩み寄りを促した。
[時事通信社]
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