円急上昇、一時151円台=2カ月半ぶり、日銀利上げで思惑
円相場は25日の東京外国為替市場で1ドル=152円06銭まで急上昇し、海外市場に取引の中心が移った後で一時151円90銭台まで値を上げた。5月上旬以来、約2カ月半ぶりの高値水準。日銀が来週の金融政策決定会合で追加利上げを行うのではないかとの観測が急速に高まり、円を買い戻す動きが加速した。
東京市場の午後5時現在は152円19~20銭と前日同時刻比2円39銭の円高・ドル安。午後5時半前に一時151円台まで上昇した。円はユーロに対しても急速に買い戻された。
政府・与党幹部から先週以降、金融政策への言及が相次いだ。これを受け、市場で日銀の追加利上げ観測が急浮上し、「海外投資家を中心に、円売り・ドル買いに傾けていた持ち高の解消を急ぐ動きが強まっている」(国内銀行)という。
円相場は7月上旬に約37年半ぶりの安値となる1ドル=161円90銭台まで下落した。約3週間でいったん10円ほど値上がりしたことになる。
歴史的な円安の背景にある日米金利差が縮小に向かうとの見方が円の買い戻しを誘っている。米国ではインフレ率の鈍化を示す経済指標の発表が目立つようになり、米金利先物市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による9月の利下げ予想が100%となっている。
[時事通信社]
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