イスラエルへのパリ五輪除外要請、IOCと仏大統領が拒否
【パリAFP=時事】パレスチナオリンピック委員会(POC)がパレスチナ自治区ガザ地区での紛争を理由にイスラエルの選手をパリ五輪から排除するよう求めている件で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長とフランスのエマニュエル・マクロン大統領が23日、パレスチナ側の要請を拒否する発言をした。≪写真は、出発前にポーズをとるパリ五輪のイスラエル代表選手団≫
この件では、POCがバッハ会長へ書簡を送り、パレスチナの選手400人が紛争の犠牲になり、スポーツ施設が破壊されるなどの甚大な被害を受けていることを訴えていた。また数日前にはフランスの極左政党の議員が、イスラエル代表団をパリでは「歓迎しない」と話していた。
しかしバッハ会長はパリで行われた会見で、「IOCの立場は明確だ。政治の世界とは異なり、われわれの下では二つの各国五輪委員会が平和的に共存してきた」とコメント。「政治問題」には関わらない意思を示した。
マクロン大統領もテレビのインタビューで「イスラエルの選手を我が国は歓迎する」と発言。「彼らは国旗の下で出場できるべきだ。五輪ムーブメントがそう決めたのだから」と話し、「彼らに安全を提供するのはフランスの責任だ」と続けると、「(イスラエルの)選手を危険にさらしたり、暗に脅かしたりしようとする者を最大限の強さで非難する」と述べた。
イスラエルの選手団は22日に国をたち、すでに選手村へ入っている。【翻訳編集AFPBBNews】
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