六ケ所工場への搬出想定=むつ市の核燃料中間貯蔵―経産相
斎藤健経済産業相は23日、原発から出る使用済み核燃料を青森県むつ市で一時保管した後の搬出先について、建設中の六ケ所再処理工場(同県六ケ所村)での処理を想定して課題を整理する考えを示した。経産省内で青森県の宮下宗一郎知事と会談した中で六ケ所工場に言及し、「次期エネルギー基本計画で具体化を図るべく検討を進める」と表明した。
むつ市では、原発敷地外で使用済み燃料を最長50年保管する全国初の中間貯蔵施設の建設が進んでいる。東京電力ホールディングスなどが出資する運営会社は9月末までの事業開始を目指しており、その前提として運営会社と県、市の間で交わす安全協定の締結に関する知事の判断が焦点となっている。県議会やむつ市議会の議論では、保管が50年経過後も続く事態を懸念し、将来の搬出を不安視する意見が出ていた。
斎藤氏は、中間貯蔵施設の事業開始は「極めて重要な政策課題だ」として、宮下氏に「安全協定の締結に向けた検討を進めてほしい」と要請した。宮下氏は会談後に記者団の取材に応じ、安全協定の締結問題について「論点を整理できれば速やかに話をさせてもらう」と説明。むつ市の意見も踏まえて判断する姿勢を示した。
[時事通信社]
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