カギ握る二枚看板=八村と渡辺雄、パリでも競演―バスケット男子
【パリ時事】バスケットボール日本男子の二枚看板、八村塁(レーカーズ)と渡辺雄太(千葉J)がパリ五輪で3年ぶりに競演する。2023~24年シーズンまで共に米プロ協会(NBA)でプレーした同志は、3戦全敗に終わった21年東京大会からの巻き返しを誓う。
日本がパリへの切符を勝ち取った昨夏のワールドカップ(W杯)。八村はNBAシーズンへの調整を優先するとして、代表入りを辞退した。日の丸への愛着を持ちながらの苦渋の決断。いち早く理解を示したのが渡辺雄だった。
世界最高峰のリーグで生き残ることの厳しさを誰よりも知るだけに、後輩が批判の的となることだけは避けたかった。W杯では両脚を痛め、満身創痍(そうい)の体でチームをけん引。気迫あふれる姿を見せたのは、日本の勝利のためだけでなく、八村が代表に戻ってきやすい状況をつくるためでもあった。
今度は八村がその思いに応える番。東京五輪以来の復帰となった背番号8は「機会をもらえてプレーできるのが楽しみ。米国でやってきた経験をチームメートと日本の皆さんに見せたい」と闘志を燃やす。
渡辺雄もまた、八村の存在に助けられてきた。「彼がいてくれたから僕も頑張ることができた。彼の活躍を毎日見ることが刺激になっていた」と言う。23~24年シーズン後に6シーズン戦ったNBAを離れ、Bリーグの千葉Jへの移籍を決断。帰国を決めた際には、八村から「雄太さんがやってきた6年間はすごかった」とねぎらいの言葉を掛けられたという。渡辺雄は「珍しく褒めてくれてうれしかった」と笑う。
チームは過去最高のベスト8を目標に掲げる。日本バスケの歴史に新たな一ページを刻む戦いへ。2人のエースは「チームを引っ張りたい」と声をそろえる。
[時事通信社]
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