国民敬愛の神父、性暴力か=没後17年で衝撃―フランス
【パリ時事】弱者救済に生涯をささげ、2007年に94歳で死去したフランスのピエール神父が生前、複数の女性にセクハラや性的暴力を行っていた疑いがあることが17日、明らかになった。神父が創設した慈善団体と関連財団が発表した。今なお仏国民が敬愛する人物だけに、没後17年で明るみに出た「実態」に衝撃が広がっている。
神父の不適切な言動に関する情報は昨年、1人の女性から寄せられた。外部専門家による調査の結果、少なくとも女性7人が1970年代後半から05年にかけ、性的な言葉を掛けられたり、胸を触られたりしたと証言。うち1人は最初の被害に遭った際に未成年だったという。
神父から同様の行為を受けた女性は他にもいるとみられている。団体・財団は「実態を明らかにした人々の勇気に敬意を表する」とした上で「全力で被害者に寄り添い、支援する」と強調した。
神父は「仏人が最も愛する有名人」を尋ねる世論調査で長年1位だった。21年に実施された「過去40年間で最も影響力がある仏人」に関する調査でもトップに輝いた。
[時事通信社]
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