パリ五輪機に海外展開加速へ=選手の眠りをサポート―エアウィーヴ社長
寝具メーカー、エアウィーヴ(東京)の高岡本州会長兼社長(63)は17日までにインタビューに応じ、パリ五輪・パラリンピックを機に海外展開を加速する意向を示した。「体形に合わせた寝具の寝心地の良さ」を武器に、米国をはじめ「世界で最もコンペティティブな(競争が激しい)市場で商品を売りたい」と強調した。
同社は2021年の東京大会に続き、パリ大会でも選手村に約1万6000床分の寝具を納入した。東京大会で話題となった段ボール製ベッドは現地企業に生産を委託。日本から輸出したポリエチレン製マットレスは、肩、腰、脚の各部分で分割され、肩幅や腰回りの筋肉の付き方などに応じ硬さを変えられるのが特長だ。
選手村では、各選手が「マットレスフィッティングセンター」で測定した上、それぞれの部屋で自分の体形に合うよう硬さを調整する。高岡氏は「(マットレスに)寝たときの沈み方は体形によって違う。より背骨がまっすぐになるように寝た方が翌日のリカバリーも早いし、寝心地がいい」と解説する。
地球環境に配慮した大会の趣旨に沿って、寝具は閉幕後、フランス国内で全てリユース、リサイクルされる予定だ。
同社の昨年の連結売上高は213億円だが、海外売上高比率はアジアを中心に2%程度にとどまる。高岡氏は、世界各国の選手から意見を集め、商品改良に生かすとともに、米国など海外展開を加速し、売上高を「何年かかけて300億~400億円にしたい」と語った。
[時事通信社]
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