兵庫副知事が辞職へ=斎藤知事は続投意向
兵庫県の斎藤元彦知事(46)を告発する文書を作って配布した職員が死亡した問題で、片山安孝副知事が12日午前に記者会見を開き、県政の混乱を招いた責任を取って辞職する意向を表明した。一方、斎藤氏は午後に会見し「県政を立て直すことが大きな責任だ」と述べ、続投する考えを示した。
片山副知事は県庁出身で、2021年に就任。斎藤氏の側近として県政を支えてきた。午前の会見では「県政の停滞や混乱を招いたことに対する県民への責任を重く受け止め、特別職の誰かが責任を取らなければならない」と語った。同日辞表を提出し、今月末で辞職する。
片山氏によると、11日午後に辞職する考えを斎藤氏に伝えた。その際「知事も一緒に退職する考えはないか」と尋ねたが、斎藤氏は「選挙で県民の負託を受けた身なので任期を全うして頑張りたい」と答えたという。
一方の斎藤氏は午後の会見の冒頭で「これまでの状況について県民、県職員すべてのみなさまに大変申し訳ないと思う」と頭を下げた。その上で「政策を前に進めるために全力を尽くす。時間がかかるかもしれないし、道は険しいかもしれないが、全力で取り組む」と強調した。片山氏が午前の会見で、斎藤氏と県職員のコミュニケーションに問題があると指摘したことに関しては「職員、関係者とのコミュニケーションをしっかりするのが大事な一歩」と語った。
[時事通信社]
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