機密回線設置で合意=岸田首相、NATO事務総長と会談
【ワシントン時事】岸田文雄首相は11日午前(日本時間同日夜)、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と米ワシントンで会談した。日本とNATOの安全保障協力を深化させるため、機密情報をやりとりできる専用通信回線を設置することで合意。偽情報対策での協力も申し合わせた。
会談の冒頭、首相は「情報共有体制を強化し、宇宙、サイバー、共同訓練などさまざまな分野で協力を推進したい」と表明。事務総長はロシアのウクライナ侵攻などに触れ、「われわれが緊密に協力することが一層重要だ」と強調した。
専用回線を設置すれば、秘匿性の高い情報を平時から共有することが可能になる。偽情報対策は中国やロシアによるSNSなどを通じた世論操作や情報戦に対抗することが念頭にある。
偽情報対策を含む「戦略的コミュニケーション」に関する会議を、今年度中にNATO加盟国などを招いて日本で開催することを確認。自衛隊とNATOによる欧州・大西洋地域での共同訓練について、今年中の実施を調整することでも一致した。
[時事通信社]
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