長女「まっとうな判決」=念書無効、被害救済に期待―旧統一教会訴訟
「やっとまっとうな判決が出た」。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の献金勧誘を巡る最高裁判決を受け、信者だった女性の長女は11日、東京都内で記者会見し、ほっとした様子を見せた。2人で提訴してから7年。女性は控訴中に亡くなった。
女性は入信後に1000万円を超える高額献金を繰り返し、先祖から受け継いだ果樹園も売却。手続きには教団の信者が立ち会い、約7000万円の売却益の多くは教団に渡った。
長女は教団の献金勧誘について「巧妙に身ぐるみを剥がすもので、あり得ない」と批判。一、二審を「薄っぺらな判断だった」と振り返り、「なぜこれほどの年月が流れたのだろう。理不尽なことに立ち会わされた感じがある」と疑念を呈した。
一方、念書を無効とした最高裁判決を歓迎。「多くの被害者の救済に役立つ。それはものすごくうれしい」と表情を緩めた。
一、二審判決に絶望を感じ、「日本の裁判所では人権救済できない。もう弁護士を辞めようか」とまで考えたという代理人の山口広弁護士は「よくぞここまで書いてくれた」と最高裁判決を称賛。「念書を提出して諦めている被害者にも大きな励ましになった」と語った。
[時事通信社]
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