木材加工の大規模化提案=「もうかる林業」目指す―民間団体
一般社団法人プラチナ構想ネットワークは9日、森林資源の循環利用を進めて地域活性化などにつなげるためのロードマップを公表した。建築用木材やチップを製造・加工する大規模施設「ストックヤード」を各県に10カ所程度設けることを提案。来年度にも富山県内で整備し、全国に広げる。
ストックヤードは、年間10万立方メートル程度の木材を集める想定。この施設の30キロ圏内にある1万ヘクタール程度の人工林の木を伐採する。エリア内の人工林では年間250ヘクタールを伐採する計画で、事業規模を大きくすることで「もうかる林業」を目指し、再造林を促進する。
国内の半数以上の人工林は樹齢50年超と十分に育ち「切り時」を迎えている。ただ、森林所有者が得る木の販売収入が十分でないため再造林が進まず、山地が荒廃しているケースも多い。同ネットは、37%にとどまる再造林率を2050年に100%にする目標を掲げる。
同ネットは昨年、森林の有効活用を通じて脱炭素化や経済安全保障の強化、地方創生などを目指す「ビジョン2050 日本が輝く、森林循環経済」を発表。ビジョンの具現化に向けロードマップを作った。
[時事通信社]
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