海自潜水士、手当を不正受給か=数千万円規模、関係者処分へ―防衛省
海上自衛隊の潜水士が、任務や訓練で支給される潜水手当を架空請求し、不正受給していた疑いがあることが9日、防衛省関係者への取材で分かった。不正受給は長年続き、総額は数千万円規模に上る可能性があるという。数十人規模で関与しているとみられ、防衛省は手当を返還させた上、近く懲戒処分を行う方針。
関係者によると、不正があったとみられるのは、海中で動けなくなるなどした潜水艦の乗員を救助する潜水艦救難艦に所属する潜水士ら。深海で活動するための特殊な訓練を積み、「飽和潜水」などの作業に当たっており、任務の危険性を考慮し、深度や状況に応じて出動1時間当たり最大約1万円の手当が支給される。
だが、2022年9月の海自の内部監査で、実際には潜水作業をしていないのに手当を申請したり、出動時間を過大に申告したりしたとみられるケースが複数判明。不正が常態化していた恐れもあり、海自は調査委員会を設け、潜水士がいる全国の部隊を対象に詳しい経緯を調べている。
[時事通信社]
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