2024-07-06 15:29スポーツ

極右、過半数遠のく=7日決選投票―仏総選挙

仏下院の勢力図
仏下院の勢力図

 【パリ時事】フランス国民議会(下院、定数577)総選挙の決選投票が7日行われる。政権批判を展開する反移民の極右野党・国民連合(RN)が第1党に躍進する勢いだ。ただ、「極右阻止」で一致する中道与党と左派野党は対抗策で共闘。RNは従来予想を下回る議席数にとどまる見込みで、過半数(289)獲得が遠のいている。
 5日終了した選挙戦はRN、左派、マクロン大統領を支える与党による三つどもえの争い。複数の世論調査会社の予想獲得議席は、RNが190~240でトップを走り、左派が145~200で追い上げる。与党は95~160と第3勢力に後退する見通し。どの陣営も単独での過半数確保は難しそうだ。
 6月30日の第1回投票時点で、RNの予想議席は最大300と過半数に達する可能性があった。危機感を強めた与党と左派は200超の選挙区で極右の対抗馬を一本化。決選投票で両陣営の支持票を1人の候補に集中する戦術に踏み切ると、RNの予想議席は大幅に減少した。
 投票結果がおおむね予想通りなら、選挙後はRNを排除する形で多数派工作が始まる。もっとも、経済政策などを巡る与党と左派の溝は深い。協議は停滞し、政局の混迷が長期化する恐れもある。
 マクロン氏は6月上旬の欧州連合(EU)欧州議会選でRNに圧勝を許し、下院解散の賭けに出た。しかし、与党は総選挙でも敗北が濃厚で「マクロン政権はレームダック(死に体)だ」(欧州メディア)という見方が出ている。 

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