自民・高市氏、総裁選へ動き活発化=8日に著書、推薦人確保不透明
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)が9月に想定される党総裁選をにらんで動きを活発化させている。各地で講演会を計画。前回総裁選で支援を得た安倍晋三元首相の8日の命日に合わせて著書を出版する。党内には出馬に向けた高市氏の意欲を疑う向きはないが、立候補に必要な推薦人20人を確保できるか、いぶかる声は強い。
「コメントすることはない」。高市氏は6月28日の記者会見で、党総裁選への出馬の可能性を問われ、笑顔でこう煙に巻いた。
高市氏は2021年の前回総裁選に出馬。初挑戦ながら安倍氏の全面的な後押しを得て、1回目投票の国会議員票では4候補中2位の114票を獲得した。関係者によると、高市氏はそれ以来、折に触れて「次も出馬する」と繰り返している。
昨年11月には自身を中心とする勉強会「『日本のチカラ』研究会」を立ち上げ、総裁選準備を事実上スタート。8日に出版する著書は閣僚として約2年間取り組んだ経済安保に関する書き下ろしだ。16日には東京都、21日には宮城県、28日には沖縄県、8月3日には兵庫県で講演会を計画している。高市氏に近いベテラン議員は「やる気があるに決まっている」と語った。
もっとも、前回総裁選で高市氏が善戦できたのは安倍氏の存在が大きいとの見方が党内ではもっぱらだ。安倍氏は自身の力を示そうと当時の細田派(後の安倍派)議員らに執拗(しつよう)に高市氏支持を呼び掛けた。「後ろ盾」を失った今、党内からは「次回は高市氏に支持は集まらない」(中堅)と冷ややかな声が漏れる。
実際、高市氏中心の勉強会は6月の通常国会閉幕まで計11回開かれたが、集まったのは毎回十数人程度にとどまった。
高市氏は現職閣僚の立場。周辺には「首相に弓を引く形になれば批判を浴びかねない」との声もあり、推薦人確保に気をもむ高市氏も神経質になっているようだ。6月30日に「高市氏、総裁選出馬の意向」と一部で報じられると、高市氏はX(旧ツイッター)で「『高市早苗つぶし』が目的」と猛反発した。
[時事通信社]
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