被災半年、犠牲者に祈り=住民「忘れない」―能登半島地震・石川
能登半島地震の発生から1日で半年を迎え、石川県庁では馳浩知事や職員が黙とうをささげた。地震による直接死と災害関連死を合わせた犠牲者は281人に上り、被災地では住民が鎮魂と一日も早い復興を祈った。
馳知事は職員への訓示で「この非常事態はまだ解除されていない。無念のうちに亡くなった人の思いを受け止め、しっかり前を向いて頑張っていこう」と語った。
今も焼失した家屋が残る輪島市の朝市の周辺には、住民の木下京子さん(62)が花を供えに訪れた。「高校の同級生も亡くなった。『忘れないよ』と伝えたい」と手を合わせた。
半壊した自宅で今も1人暮らしを続ける同市の橋爪すみさん(75)は「半年がたったが、復興は全然進んでいない」と嘆いた。隣の空き家が倒壊したままの状態で、市には解体を要望しているがいつになるか分からないという。「一人なので隣の家が倒れてきたりすると怖い。早く解体を進めてほしい」と話した。
国や県、被災市町が参加する「能登創造的復興タスクフォース」の初会合も1日、輪島市で開かれ、市町から公費解体やなりわい再建の加速に向け支援の要請があった。松村祥史防災担当相は記者団に「復興はスタートしたばかりで、伴走支援を徹底的にやらないといけない」と強調した。
[時事通信社]
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