決選へ動き本格化=改革派躍進、強硬派は引き締めか―イラン大統領選
【テヘラン時事】イラン大統領選は7月5日の決選投票に持ち越され、早くも動きが本格化している。第1回投票では改革派のペゼシュキアン元保健相(69)が保守強硬派を抑え首位。革命体制下で政治の主導権を握る保守強硬派や体制指導部に対し、根深い不満が浮き彫りになった。強硬派は危機感を強め、今後引き締めを図るとみられる。
内務省によれば、ペゼシュキアン氏の得票率は42.45%で、2位の保守強硬派ジャリリ元最高安全保障委員会事務局長(58)に約100万票、得票率で約4ポイントの差をつけた。前回大統領選では保守強硬派が約62%で圧勝したが、今回は19年ぶりとなる決選投票に持ち込む健闘だった。
保守強硬派の苦戦は、候補者を一本化できず支持票が分散した影響も大きい。上位2人と三つどもえの争いと予想されたガリバフ国会議長(62)は、得票率13.78%と低迷した。ガリバフ氏は結果発表後の6月29日、決選でのジャリリ氏支持を表明。対外方針や経済政策で温度差があるとされる保守強硬派内の結束を呼び掛けた。
一方、躍進した改革派も、勢いが続くかは不透明だ。イランでは反米保守強硬派の最高指導者ハメネイ師が絶対的な権力を握り、権限が限定的な大統領の選挙に冷淡な市民が多い。首都テヘランの運転手ババクさん(37)は「大統領が改革派でも、ハメネイ師の意向で何も変わらない」と話し、決選でも投票しないと断言する。
AFP通信によると、ペゼシュキアン氏は選挙後に改革派系メディアで、「あなた方の参加が、変化に向けた新たな声の基礎になることを期待している」と投票を訴えた。第1回投票を棄権した潜在的支持層の関心を高められるかが勝敗のカギを握りそうだ。
[時事通信社]
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