河野氏、総裁選出馬に意欲=麻生氏に伝達、派閥対応が焦点―自民
自民党の河野太郎デジタル相(61)は9月に想定される党総裁選に出馬する意欲を、所属する麻生派(55人)の麻生太郎会長(党副総裁)に伝えた。関係者が27日明らかにした。再選を目指す岸田文雄首相(党総裁)の動向や、党内情勢を踏まえて最終判断する。党内で唯一、派閥存続を決めている麻生派の対応が焦点となる。
河野氏は26日夜、国会近くの日本料理店で麻生氏と会食。関係者によると、河野氏が出馬の意欲を示したのに対し、麻生氏は聞き置き、明確に反対しなかったもようだ。この後、河野氏は周辺に「良かった」と話し、好感触だったことを明らかにしたという。
河野氏は2009年と前回21年の総裁選に出馬。前回は決選投票で首相に敗れた。3回目の出馬に向け、麻生派幹部への根回しを既に始めた。麻生氏は派閥裏金事件への対応で首相と溝が広がったが、現段階では政権を支える構え。今のところ、麻生氏は河野氏を選択肢の一つと考えているとみられている。
河野氏は高い知名度を誇る一方、党の方針と異なる「脱原発」などを主張してきたことから、ベテランを中心に拒否感が強い。国会議員票を固められるかも課題となる。
河野氏は、党内非主流派の代表格である菅義偉前首相の支援も受けたい考え。菅氏は「派閥解消」を訴えているため、河野氏が麻生派にとどまっていることに不満を募らせているとされる。
[時事通信社]
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